下校時刻。ここの小学生達がぞろぞろとランドセルを背負って門を通りすぎていく。
そんな中ランドセルにしょわされたような一年生の集団が来た。その五人のうちの 一人が俺の目的の奴だった。楽しげに会話をする彼ら。 「コナンっあとでサッカーしようぜっ。」 「ああ、別にいいけど今日宿題多いぜ?お前大丈夫かよ?」 「そうですよげんた君は今日も宿題忘れてきたんですからね。 明日忘れたらまた先生に怒られてしまいますよ。」 どこからどう見ても小学生の会話。 電柱柱の影から聞き耳を立てている自分。 バカだよなぁ俺。でも帰ろうとは思えないあの少年を見つけてしまったから。 コナンの学校は知っていた。というより考える必要もないだろう。 毛利家をしっていればおのずと学校は決まる。 そして高校を5時間目で早退して(小学校のが早く終わるからな) その足でここまでやってきた。変装はしてないがまあ、バレはしないだろう。 なにせ尾行の天才だからな俺って。 「そういえば博士が明日ドライブにいかないかって言ってたわよ?」 小学生にしては落ち着いた声が響く。 「行く行くっっ。またバーベキューとかすんのかな?へへっ俺肉いっっぱい食うぜっ」 「さあ?カレー作るのかもしれないし。博士に聞いて見ないと分からないわね。 それに私は行かないし。」 冷めた声。それに気を悪くしたようでもなく皆なれたものだ。 「えーー灰原さんいかないのーー」 つまんなーいともう一人の少女が叫ぶ。 「なんだよお前こないだもこなかったじゃねーか。今回はこいよっ」 「そうですよ。灰原さんが来た方が絶対楽しいですし。」 三人の主張に灰原と呼ばれた少女は少し困った顔をする。 「だってよ?」 コナンは意地悪気な顔で灰原に返事をうながした。 「あなたはどうするの?江戸川君?」 「俺?俺は・・・行くしかねーだろーな。こいつらの面倒博士一人に任せたら 可哀想だしな。」 諦めたように肩をすくめるコナン。同級生相手に言うことなのかそれが? 「確かにそうね。でも最近あなたも面倒かける一人になってきてると思うのだけど?」 「なんだそれは?そりゃ博士にはいつも世話になってるけど・・」 ふふっと楽しげに笑う灰原にコナンは眉をよせる。 「あら?気づいてなかったのかしら?最近のあなたは率先して危険な事に首を つっこむから博士気が気じゃないって言ってたわよ。」 心あたりがあるのかコナンは気まずそうに目をそらす。 二人の会話についていけなかったのかあとの三人は首をかしげつつ話を聞いていた。 「で?お前は行くのか?」 やりこめられて不服なのか口をへの字にして尋ねるコナンに灰原は、 「博士が可哀想だものね。今回は行くわ。」 さっきのコナンのように肩をすくめ、暗にあなたを含めた四人の保護者を努めてあげるわと伝える。 「やったぁぁ。灰原さんとお出かけって久しぶりだよねっ。」 「そうですね。いつも用事があるとかで不参加ですから。」 「なんだよ?さっき行かないとか言ってたのにいつの間に変わったんだ? ま、いっかでも俺の分の食い物は譲らねーからなっ。」 何なんだこの小学生達は?っていうかあの灰原とかいう奴・・・コナンをやりこめる なんて・・今時の小学生っていうのはあーゆーのがそろってるのか? コナンですらすごい小学生の部類なのにさらに上がいたとは・・・ 年々勉強のレベルとか上がってるとは聞くがこれほどとは・・ いやまて。結論はそう急ぐことはない。どう見てもこいつらの他の小学生は 普通に見えた。たまたまこの二人が特殊なのかもしれない。なにせ類は友を呼ぶと いうえらい人の言葉もあることだし。 小学生の歩幅のためイライラするスピードで歩く五人。さらにだらだら喋ってるから よけいにとろい。 いかん、あんまりイライラすると押し殺している気配がもれてしまう。 スーハーと深呼吸を繰り返す。 いつものボーカーフェイスを思い出せ。こんな事でイライラするなんて俺らしくないぞっ ・・・・とコナンがこちらを振り返った。 ドキ・・・ば・・ばれたのか?まさか。 「どうしたのコナン君?」 「いや・・なんか殺気が・・」 「なんだよそりゃ?」 首を傾げ気のせいかな?と元の会話に戻る彼。 じ・・・寿命が縮む・・・ こえーーーよぉーー。見つかったらなんて考えてもいなかった。 なんで気づくんだーー。 しかも殺気だとおぉぉ。いつ俺が殺意をいだいたっていうんだっっ。 ちょぉぉぉっとイラついてただけじゃねーかっ。 ここで叫ぶ訳にもいかず俺は心の中で叫ぶ。 本当なら腕をふりまわし、うぉぉぉっと突進したいくらいだ。 ったくよーおどろかせやがってちくしょうめ。 |
ひとこと
さて、間をあけずなんとか中編アップ。っていうか何故後編じゃないんでしょうね?
最初の予定では後編で終わりだったのに。
どんどんギャグキャラになる快斗君。彼はやはりシリアス一直線は無理ですね。
おちゃらけろっ快斗っ。見てくれるお客様のためにっ。
次号。。。少し間があきそうです。なんか終わり方がわかんない・・。どうやって終わらそうかなぁ。