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17巻 探していたモノ(前編)
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ずっと親父が探していたものがある。

勝手にそれを引き継いだ。
親父は望まないだろう。解ってるけど。
それでも俺は親父の後を継ぎたかった。

表のマジシャンも、裏のこの姿も。

親父は憧れの人で。世界中の誰に向かっても、この世で一番尊敬する人だといい
きれる。
鬼籍に入っているから余計にその存在は大きく感じるのかもしれない。
薄れる事の無い俺の中での輝き。

追いつきたい。越えてみせる。

誰に止められても、どれだけ危険でも、あの人が探せなかったものを俺が見つけ
て、悲願を遂げてみせたい。
ただの自己満足だろうと、一生かけてでも・・・。


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17巻 探していたモノ(後編)
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そう、バカみたいにべらべらこっ恥ずかしい事をのたまいまくりやがったあの男
は、今は泣きつかれてこってりお眠り中。

「アホだな」

眉を寄せてコナンは呟いた。
確かに事情を話せとは言ったが・・・・何も延々大好きなお父さんののろけ話を
しなくてもよかろうに。

お前は恋する乙女か?

そんな勢いでいかに素晴らしい人か一生懸命語る。

ある意味コナンにとってのホームズなのだろう。

もしホームズが請け負った事件を解決できず、志半ばで命を落としてしまったな
ら・・・
「後を継ぐな」

ああ、たとえ架空の人物と知っていても、それでも俺はホームズの為に探すだろ
う。
事件の真相を。

しっかしなぁ。

コナンは思うわけだ。

「何もあのへんなコスプレまで受け継がなくてもいいだろうに」

呆れた顔で快斗を見やりそれから脅迫用に突きつけていたマンボウのぬいぐるみ
をいそいそと鞄の中にしまいこんだ←お役立ち!(笑)


おしまい