01巻 平成のホームズ

小さな頃から探偵になるのが夢で。
むしろ夢なんかで終わらせず、実現させる気満々で着々と周りに人脈築いてた。
そんなすでに根回し完璧な俺。

今では「平成のホームズ」とまで呼ばれている高校生探偵の工藤新一はこの日非常に悩んでいた。

「どうする俺」
難題である。生まれて初めての挫折と言っても過言でないくらいの突き当たり。
なにせ先日いきなり小さくなってしまったのだ←自業自得のくせにまるで事故のように言うな
当然ながら予定していなかったこの現実。

今、一番問題となるのは。
「いつ元に戻れるか。」



そして次に問題となるのは。


築いてきた人脈がパーじゃねぇか!!ってことだ。
このめんどくさがりの自分が未来の為だと頑張って頑張って時間ひねり出して挨拶周りなんかしたり、みみっちい事件解決してやったり(偉そう)、果ては何故俺に聞く?なんて人生相談まで聞いてやったりして築いてきた人脈を・・・・・。
こんな事で断ち切られるとは!
ってなもんである。

そりゃもちろん完全な人脈なら1年2年ほっといても断ち切れないさ。
ああ、そんな人脈だってあるには有る。
だが極細の人脈だって多大にあるのは本当。むしろそっちのが多いっつーの!

有る意味警察機関もそうである。
ようやく最近認めてもらえるようになったというのに、このまま1年存在消してみろ。
「おや工藤君久しぶりだね。だがすまないねぇ最近は○○(知らない人物名がはいるのだろう)探偵に頼ってしまっていてね。」
などと言われてみろ。
勝手に失踪した立場の俺は「はぁそうですよね。」と去るしかないではないか。
例えそんな俺の代わりになるような探偵が現れなかったとしたって勝手に消えた探偵なんて非常に心象が悪い。
またいつ消えるんだ?なんて思われても仕方ない。

あーーー重要な信頼という絆がくずされるーーーー。なのである。


・・・という事で、これは自分の姿が元に戻るまでにいかに工藤新一という人間の素晴らしさを立ち消えさせないかが重要問題。

工藤新一改め、江戸川コナンは大きなめがねをキラリと光らせた。


「ふ・・・・できる限り出張ってやるさっ。その為にはこの江戸川コナン自身が警察機関に近づかなきゃなんねぇな。」
不適な笑みを浮かべると早速小さな体で活動を開始した。


まずはそう。
黒の組織の情報を入手するために知り合いの探偵のところに転がり込むか。
白羽の矢がたったのは幼い頃から知っている毛利小五郎。
あの家に入り込んであの迷探偵が警察機関に関われるようにさせれば一石二鳥。
好都合。
その為に蘭と接触するのが一番なのだ。

ふっふっふ・・・・憶えてやがれ黒の組織。
俺が見事「工藤新一」に復活した暁には完全に支配下に置いた警察機関を使ってぶっ潰してやるからなっっっ←信頼関係?

く・・・黒いぞ平成のホームズよ・・・。






02巻 江戸川コナン

「ぼ・・・僕の名前はコナンっ江戸川コナン」

いきなり名前なんか考えられるなんて思うか?
とっさに簡単に出るかってんだ。
目の前に本があったから?
はっ。
じゃあ目の前に「チャールズ・ディケンズ」と「綾辻 行人」があったなら俺の名前は「綾辻チャールズ」か?ああん?

と言いたくなりませんか?
事前に誰に問い詰められても大丈夫なように名前をつけておいた。
これまた特殊な名前つけたなと言われたって仕方ない。

俺の趣味だ!!←こんな事態になっててもどっか余裕がある(笑)

本当ならホームズとつけたかったさ!
さすがにそれが変なことくらい解ってたし遠まわしに阿笠博士に止められたしな。←止めなかったらつけたのだろうか?
ここら辺が妥協ラインだろう。うむ。

という訳で俺は蘭の手によってお持ち帰り決定。

さぁ行くぞ未来の為に!
未来の俺の計画のために。

利用させてもらうぜ毛利のおっちゃん。