◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 22巻 京極 真(前編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 京極 真という人物をご存知だろうか? 「俺はあんなチャレンジ精神が旺盛な人間を他にしらんっ」 と某子供は自分を棚にあげてそう語ったらしい。 そんな人物。 「チャレンジ精神って?」 語られたマジシャンは少し興味を覚えたらしく。 何に対してのチャレンジよ?と尋ねた。 「山に修業に行くわ」 「ほほー」 「熊と闘うわ」 「へぇ?」 「しかも一撃で倒したらしーし」 「それ人間?」 「いちおーな」 一応ですか。 分類するなら人間だろう。と子供は悩みつつ答えた。 ちなみにお前は人外な。なんてサラリと付け加えられたが気にしちゃいけないだろう。 「なによりも凄いのが」 「ん?」 いったん間をおいた勿体ぶった言い方に聞き手は興味津々に先を促した 「あの園子の恋人になったってのが1番のチャレンジだろ?」 「・・・」 コメントに非常になやむ発言である。 「俺なら無理だな。」 それは個人の好みだし。 「あんなパワフルな女と付き合ったら疲れる。」 きっと向こうも『あんな推理ばかこっちから願い下げだっての』と言うに違いない。 ある意味息のあった二人ではあるが。なんて二人に知られたら吹っ飛ばされそうな事を考える。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 22巻 京極 真(後編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「はぁなんだか凄いお人なのは解ったけどなんでいきなりその人の話しなわけ?」 「さっき見たから」 「へぇ」 「山から降りてきたらしい」 「こらこら熊みたいに言わないの」 「クマとどう違うのか俺にはわからん」 ええ!何真顔で言っちゃってんのこのお子様はっっ? 冗談だとは思うが、思うが・・・思わせてください! 「な、、何でその人は山から降りてきたわけ?」 「それがどうも罠にはまったらしくてな」 疲れたように言ったコナンの言葉についつい狩り用の罠を思い浮かべてしまったのは今までの会話で熊の印象が残ってしまったからだろうか? 「罠って・・・」 「園子の奴が蘭と結託しておびき寄せたらしいんだが」 ああそういう罠ね。 っていうか『おびき寄せた』ってのも問題発言では!? 「で?エサは?」 「『園子が意識不明の重傷なのっ』だそうだ」 「あーあれ?毛利探偵が駆け付けた時にはピンピンしてたって・・・」 「ああ。しかも蘭から聞いたらしくKIDを見そこねたとジダンだを踏んでたらしい」 こごろう達を案内したのがKIDであることはすでに周知の事実となっているので問題ない。そこに自分がいたことさえ極秘にしてくれれば。 「元気じゃん」 「だから罠だっつーの。ああ、かわいそうな人だなぁ」 「同感だけどコナンちゃんが物凄い棒読みなのは何故に?」 「あ?んなもん吹っ飛ばされた被害者だからな。」 口では哀れみつつ内心『けっざまぁみろ良い気味』なんて思ってるのだろう。 人間としてどうだろうか?快斗は疑問に思うが今後の為に深く考えないことにした。←それもどーよ? 「人身事故だぞあれは。物凄い勢いで走ってきてな。うっかりぶつかった俺は5メートルばかし空を飛んだぞ」 それは大事故だ。 「え?大丈夫なの?」 「無傷だ」 エヘンと胸を張るがツッコミ所は満載である。 「なんで吹っ飛ばされたわりにピンピンしてるの?」 素朴な疑問には嫌な顔が返された。 「落下先に先回りして拾ってくれた」 「・・・へ?誰が?」 「クマもどき」 ・・・真さん。あなたは人外に仲間入りするべきです。俺のように(←諦め?(笑)) 「どんな反射神経よ」 ありえんだろう。 そう言えば 「お前が言うな」 即座に手厳しい突っ込みをいただいてしまった。 おしまい |