◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 26巻 シャッフルロマンス(前編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「さあー黒羽くん。今日もポンコツ商品の押し売りに来たわよー」 ・・・あ、自ら認めたよこの人。 思わずマジマジと蘭を見つめてしまったせいだろうか 「ポンコツなりにカワイイ所もあるのよ!!」 検討違いな言い訳をしだした。 いや、確かにたまにカワイイけどさ。それって今の姿だからだと思うんだよねぇ。 もし元の姿でやったらどうよ? (ううーん想像つかねー) 「ごめんねぇ。あいにく理解出来ないんだよね。だから他を当たってよ。」 とりあえず言い飽きた言葉をいつものごとく並べれば 「だってなかなか居ないのよ。それだけ新一の興味をひく趣味と包容力持った人なんて」 困った顔でそんな事をのたまう。 「いる。いるからね世の中には沢山っ」 「残念ながら私の周辺には漂(ただよ)ってないのよねぇ」 ・・・俺って漂ってたのね・・・ 「興味わく趣味って手品でー包容力でしょ?じゃあ」 あっちにしたら? ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 26巻 シャッフルロマンス(後編) ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「え?」 「怪盗さん」 「だめよそっちはコナン君のだもの」 『あっち』やら『そっち』呼ばわりされまくりのお方はおそらく蘭的に 極秘なのだろうからあえて名を出さない。 「相棒でしょ?恋人じゃないよ」 押し売りから逃げようと回してみる。まぁ他人に迷惑はかけてないしー。 「あら?そうなの?」 「コナンに聞いてみたら?即否定するに決まってるし」 全財産掛けられるぜ! 「だめよ照れ屋さんだから正直に教えてくれないわよ」 くっ手ごわいな蘭ちゃんめ。 「でもさ、暗号文の予告状なんて用意するんだよ。手品師にプラスして高得点だと思うんだよねー」 こちらもまるで押し売りのようにグッドポイントを並べてみる。 今は俺の平和な生活がかかってるから手加減してられません! 蘭ちゃんは腕を組んで考えこんでいるし良い感じかも。 「それもそうね。」 おお!やりました! 「確かに見過ごせ無いお買い得物件だと思うわ。」 「ねー」 「良いアドバイスありがとね黒羽君。」 にっこり微笑み合いながらその日は別れた・・・ が、 その後二倍苦労することを快斗は知らない。 「あっちにも押し売りすることにしたわ」 『も』? 彼の休まる日はいつくるのだろうか。 おしまい |