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      35巻 蛍
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「蛍?」
「ああ。あいつらが蛍を見たいってうるさくてな。」
博士に連れて行ってもらうことになったらしい。

「いいなぁ」
特に考えたわけでもなく不意に漏れ出た自分の言葉に快斗はおや、と思った。
「なんだ別に蛍なんざ珍しくないだろ?」
お前にとったらさ。とコナンに言われ、(確かに)と思う。

昔と違ってこの歳になればいろんな所へいける。
なまじ行動力が人よりありまくっているだけに「よし、行こう」と思えばどこにだって行けるし、
実際行ってきた。

蛍だって学校のダチと何度か見に行ったこともあるし、KIDの時に穴場を
発見して一人で優雅に楽しむこともある。


だというのに、なんだか羨ましかったのだ。


「ね。俺もついていっちゃダメ?」
「は?」
「いいじゃん。穴場を特別に案内するよ〜」
「そこまでしてお子様にまぎれて行きたいもんか?」
「さてねーなんだかすっごく行きたくなったんだから連れってってーーーー」

やだいやだいーーと駄々をこねる子供のようにコナンの服をつかむ快斗にかなり呆れながらも

「まぁ博士に聞いてみれば?」

保護者が一人増えるのだからコナンも依存は無い。

しかも快斗の穴場なんて本気で他の客がいなそうで静かだろう。すばらしい。
こちらにデメリットはない。

唯一問題なのは

「車が狭くなっちゃうからコナンちゃんは俺の膝ね〜♪」
「却下!!」

これだけだろうさ。
ちなみに膝イスかどうかは・・・ご想像にお任せしまぁぁす♪(by快斗)

ばぁろー。んなこたぁ俺が許すわけがねーだろうが。(byコナン)


うううーー想像ぐらい許してくれたっていいじゃんーーーー(涙)






おしまい