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      4番隊シリーズ〜噂話(前編)〜
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「4番隊が発足したというのは本当ですか?」
最初に火影様にサクッと確認をした勇気あるものは『空(そら)』と言う名持つ
暗部だった。

本人、特に気負いもなくただの会話の延長線上でなにげなく尋ねた様子であった
。
だがしかし周りにいたものはドキドキである。
今まさにあの最近一番の噂の真実を聞けるのかと耳がダンボになってしまう。

「ああ。本当じゃよ。まだたった2人の、隊ともいえないものだがのう。」
一応4番隊をくれてやったわ。
三代目火影さまはサラリととんでもない実体を述べて下さった。

「二人ですか。さぞかし有能なのか相当なバカですね。」
空の辛辣な突っ込みにも苦笑を見せるだけで

「まぁ他の隊から不満が出て袋だたきにあっても返り討ちする心の準備はあると
そう言い切ったのでな。」
好々爺とすら言える穏やかな顔は信じているのか『困った子供たちだ』と思って
いるのか判断しかねた。

だが

「そこまで覚悟があるならむしろ応援させて頂きたいですね」
「お主がバックについてくれれば安心だが…」
「表立ってはフォローできませんよ。うちの隊長がやっかいですからね」

心底めんどくさ気な空に
(ああ温厚な彼ですらここまで腹にすえかねているのか)
と隊長陣のやばっぷりを改めてしみじみ感じてしまった火影様だった。

「で?その二人の名前を教えて貰ってもいいですか?」
「先日元のお主の隊を離れた新人二人組じゃよ」
「…月と雲か」


空の脳には最初に挨拶をした時の初々しい新人の2人の姿が浮かんだ。
特出したものは無いというのに、何故か印象に残る2人。
それは・・・・

(やっぱ爪を隠してたか)

能ある鷹であった証拠なのだろう。
まったく最近の若者は、などとまだまだ己も若いくせに空はなんだかボヤキなが
ら、未来ある若者に苦笑をもらしてしまった。



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      4番隊シリーズ〜噂話(後編)〜
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続々入隊希望者が増える4番隊はすでに最初からそれを見越してある程度の準備
を備えていた。

いわく

『誰もかれも入れる気はねぇぜ』
彼らとしては当然の主張である。
とはいえ、それの為に試験を行うわけにもいかない。(←めんどくさいから)

「って訳でスカウトに来ましたー」

4番隊を束ねるのにまず最初に必要な人材はリーダーとなりえる人物。

そればかりは待ってる気はなかった二人。
三代目から4番隊という素敵なブツを頂いてすぐ二人は行動をおこしていた。

「もう好い加減嫌気がさしてるでしょ?」
「ってことでうちで班長やんねっすか?」

副隊長クラスではない。元々目をつけていた一隊員からの抜擢(ばってき)。
彼らの誰もが思案気に考えた後、了承してくれたのはありがたいが…。

やっぱ皆脱退したかったんだなぁ。

と、ちょっと遠い目をしたくなる。

そんなこんなで着々進む下地作り。

「後は各班のリーダーに任せるか」
「きっちり良い人材ゲットしてくれよ」

中心の筈の二人はいきなり役目を放棄した。
なんてこと…と思ったのは最初だけ。
それだけ自分達を信頼してくれてると思えば気分良いものだ。

しかも自分に合った班を作成できる。
大変だがやり甲斐はある、ありまくる。

「よぉしやるぞー!」
とやる気満々なのは一人二人ではない。


新人の俺らじゃ誰と誰が相性いいかなんてまだ解らねぇしな

「使える人材も目立ったのしか見つけてないし〜」
「これで放っといても使えるのが増えてくな。」
満足そうな二人。


「「って事で頑張れよー」」

なんて暢気な隊長&副隊長なのだろうか。









おしまい