ふりっふりのエプロン(←持参)姿のその人はオプションのおたま片手にのたまった

「今日からせんせーがナルトのご飯作ってあげるからね♪」



はたけカカシ
生まれて初めて愛する人の為に料理しちゃいます♪




脳内は沸騰していた





クッキング3〜料理教室開幕です〜




「作ってくれるのはありがたいけど・・・カカシ先生料理できるってば?」
「ん?・・・・・・出来るぞ?」
「その間合いが微妙」
「いやっそんなことないって」
「でも確かアスマ先生が昔カカシ先生が作った料理食って犬が倒れた・・とか言ってたような気が・・」
「・・・・」

にこやかに時を止めるカカシ
(アスマ殺す。ってか俺が野外演習ん時たんせい込めてつくってやった飯あいつ犬に食わせたわけ?)
超ムカーって感じー?
黒いオーラがゆらりと立ち上がるのをナルトは見てしまった

「か・・かかしせんせー?」
「ん?いやいや。あの頃の俺とはひと味違うよ?大丈夫どーーんと任せなさいっ」
気前よく胸をたたくその男
いったい何を根拠にそんなことを言うのやら。
キラキラ期待に輝く瞳をみて、
これ以上は無駄だと悟ったのか
「分かったってば」
なげやりな気分でナルトは頷いた

「じゃナルトはそこでゆーっくりしててねーー♪」
鼻歌まじりで台所に立つ男

昔のカカシを知っている人がこんな所見たら間違いなく卒倒するに違いない。



そして数分後
台所から焦げたにおいが盛大に香ってきた


「ごっめーんナルト。フライパンこがしちゃった〜」
てへっと可愛く謝るカカシの姿がありました。



―――――――――――――――――――――――――


焦がすなんて可愛いものではなく、思い切り真ん中に穴のあいたフライパン片手にナルト叫んだ
「どうやったらあんな短時間でフライパンに穴空けられるんだってばーーーーーーーー」
「俺もふっしぎー」
頬に手をやり首をかしげるカカシにナルトはハッと振り向いた

「ま・・まさか・・・・」
「ん?」
「まさかカカシ先生料理に忍術つかった・・・・・てば?」
よもやまさか火遁の術なんか使ったりしたりしてませんよねぇ


「あ。ばれちゃった?」
「なんで料理に忍術なんか使うってばよぅ」
あまりの事にへたり込んだ
「だってーなんか火力弱いなあって思って・・・せんせ〜実は野外以外で料理したことないんだよねー」
あははは

ってさっき任せろって胸たたいたのどこの誰ですかーーー

「しかも何でかせんせーのだけ誰も食べてくれないしさー」
いじめだよね
ひどいなぁ

「・・・・」
なんでかってあんた
呆れてものも言えないってこういうときに使うんだなとナルトは初めて知った

「カカシ先生っ」
「ん?」
突然復活してつめよってきた可愛い生徒に担任はコクリと首を傾けた
真剣な蒼の瞳が自分を見上げてくる

た・・食べちゃいたい・・


「このままじゃダメだってばっっっ」
「へ?」
「もしカカシ先生しか料理作れない状況になったときすっっごく困るってばっっっ」
そうなったら全滅の危機だろう

「えーっと・・」
何が言いたいのかな?
はかりかねてそれでも必死な瞳の子供に気圧されたように一歩あとじさったカカシの頭はピカリと良い案を思い浮かべた



「そうだっっじゃあナルトがせんせーに料理教えて?」
「え?」
予想外の言葉だったのだろう
「だってこのままじゃ大変なんでしょ?」
「あ、うん」
「ナルト困るんでしょ?」
「え?俺?」
困るのはカカシ先生じゃ?
「そっナルトもきっと困るじゃない?だから俺に料理教えてっっ」

なんで自分が困るのか?
いやいやそれよりも、料理を教える?
俺が先生に教えるの?
って事はカカシ先生の先生?
・・・・・・・・・・

そこまで考えて


お・・・面白そーーーーーーーー


この後の苦労も知らずにナルトは迂闊にもそう思ってしまったのだ

「し、仕方ないってば。カカシ先生に料理教えてあげるってばよっっっ」

「やった♪」


うずまきナルト料理教室開幕です


続く→

続きます〜
ってかカカシ先生棚ボタ?(笑)