ホントの所、嘗めてたと思う。 一度入ればなし崩しになる・・・って思ってた。 甘く見てたわ。 あいつの頑固っぷり。
諦めません入るまでは 4

今日も今日とてやって来ましたうずまき宅。 昨日、難攻不落と思わしきヤツの自宅の初訪問(突撃とも言う)も済ませ もうこれで怖い物無しね。 ふふん。 と思いきや 「はい、今日は紅茶のシフォンケーキだってばよ」 ニコヤカに出されたお茶受けは嬉しい。 あたしの為に!? なんて思えば尚更。 しかし 「・・・」 「もしかしてシフォン嫌いだってば?」 「違うわよ」 「じゃーあ、ダージリンの葉っぱ入れないほうがよかったってば?」 「・・・紅茶のシフォンは大好物よ」 「じゃあ?」 コクリと不思議そうに首を傾げるナルト。可愛いわよ。その仕種と困った ような表情は実にプリティー。見習いたいくらいよ。 でも 「解ってて言ってんのよね?」 計算づくかもしれないと思うと憎たらしい事この上ない。 「へ?」 本気で困惑している様子なので解って無いと判断してあげましょ。 「あたしは今日は温室じゃなく家にお邪魔しにきたのよ!」 どうだ直球ストレート! と思いきや 「・・・なんで?」 おおう! なんて鮮やかな打ち返し。 何気ない素朴な質問なだけに返事が思いつきませんよイノさんは! 「・・・駄目?」 あえて返事を返さずに聞きかえす。 ふ、パパにはとっても有効な手よ。 でも 「やっダメって言うか、えーっと別に俺ん家にすげーもんがあるわけじゃ ないのになぁって不思議だってば」 「あー。うん。あたしにとって『ナルトの家』ってとこにそのすげー価値 があるのよ。」 「・・・へ?」 「まぁいいじゃない家ん中入れなさい!!」 「・・・わかったってばよ」 一度入ればなし崩し。 無理矢理なし崩しにしてやろーじゃないの。 温室通いのようにいつの間にか普通にしてやるわよ。 みてらっしゃい そこの頑固者

結局ムリヤリ入室(笑)