正直な話しね。
難しいわよ人の思いなんて。
意外と他人事の方が解りやすいのかも。
自分の気持ちが全く解らない。なんて八方塞がりよね。
「ま、ぐだぐだ言っても結局恋心が未だに解らないってそんな情けない悩み
なんですけどネー」
「ねぇナルトはキュンってなったことある」
「は?」
「サクラ見てきゅんって・・・」
なられたらムカつくわね。
「なるって何が?」
「胸に決まってるでしょっ」
言い切ってからフと思う。なんでキュンと言ったら胸って決まってんのかしら?
世間さまがそんな風潮だから(そうか?)つい思いこんでいたが。
「鳴るって音が?」
「う・・・たぶん。」
んなこたぁ知らないわよ。だって辞書にもそんな詳しく載ってなかったし。
「イノ。もし心臓から音がしたら・・・俺ってば病院に行くように勧めるけど?」
「くっ」
やめてっまさしくその通り。あたしだって今ひそかにそう思ったんだからー
「そうよねーなんで胸がキュンとする、なんて言葉があるのかしら?」
「さー?大方、心臓でも患ってた人が作ったんじゃねってば?」
「そっかー」
あいにくと。二人は本気で言っており。
あいにくと。勘違いを正してくれる者はこの場には居なかった。例え居たとしても
脱力して訂正する気を無くしていたかもいれないが。
「とにかく、俺はきゅんとなったことは無い」
「そうよねーあたしも無いから一緒ねー」
お互い健康でなによりなにより。
なんて朗らかに笑いあって。
あとでフとイノは思ったわけだ。
あれ?あたし何を聞きたかったんだっけ?
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