ちょっと聞いてよーー信じらんないのっっ
さっきこの目でしかと見ちゃったのよっっ

ナルトがシノと見つめあってるところーーーーーー

なにあれ?なにあれ?なにあれーーーー!!
あんたらラブラブバカップル!?
嬉しそうに笑いあいながらただ眼を見つめあって、それから


「シノの眼ってやっぱキレー」
「そうか?お前のほうが綺麗だと思うが」

なんて言っちゃってんのよーーーー。

どうみてもカップルじゃない?
あたしが誤解しても仕方ないじゃない?

ってかさーもうちょっと人のいないところでそーゆーことはやってくんないかしら?
あたしが気になるじゃないのーーー。



                       シノとナルトのご関係(イノ)



ってなわけでただいま(すでに)恒例のナルト尾行中のあたしは木の陰に隠れながら心の中で大絶叫中だった。

いやーシノと仲良いいってのは本当だったんだなぁってさっきまで仲良く笑いあう二人を見て思ってたのよ。
あのシノが微笑んでんのよ。
あたし初めてみたわよ。なんっていうかとりあえず地面掘って穴ん中に叫びたいくらい驚いたわね。

そんな二人が突然言い合いを始めたのはあたしの体が無意識に地面を掘り始めたころ。←シノの笑顔に耐え切れなくなってきたらしい(笑)

「みーーたーーいってばっ」
「断る」
「なんでだってばーー」
「・・・・・」

なにが見たいのか途中から会話を聞き取っていなかったあたしに分かるはずもなく、手についた土を軽く払い、耳をすませた。


「すまない」
「ま、すぐにはムリだろーけどさ。でもさ、諦めたらもーそこで終わり。前にはすすめないってばよ?それでもいいってば?」


ナルトらしい言葉がシノへ向かう。
なにが前に進めなくてなにを諦めるっていうのか。
よくわからないが、イノの眼にはシノが神妙にうなづくのが見えた。

「うむ」


まてまてまてぇぇぇぇぃ。
そこのシノッて名前のばかものっっ。
今なるとが珍しいことにあんたに良いこと言ってやったってのに見事に否定しくさったわねっっっ。
ぶん殴りにいってやろうかしらと逡巡した次の瞬間


「じゃちょっとずつでも頑張れっ」

ナルトがフワリと微笑んだ。


はい?
ちょっと・・ねぇ・・今の返事で正解なの?
前の話聞いてなかったあたしが言うのもなんだけどシノあんたの言葉否定したんじゃないの?
ねーなーるーーとーーーー。

と、ぐるぐる回る疑問はイノだけではなかったらしい。
シノも呆然といったようにつぶやいた。

「なぜ・・・」
「ん?そーだなぁシノの目ぇ見てると何でか言いたい事が解るってば」

うっわぁラブラブぅ。
なんて言葉が真っ先にうかんだあたしはバカかしら?
眼と眼で通じ合っちゃうってどーよ?
まぁこれがヒナタが言ってた「話さなくても分かってくれる」ってことなのよね。
なるほどねぇ。

そんなこんなで二人はいつの間にやら見つめあっておりましたとさ。
シノがサングラスをはずして、二人で裸眼同士ひたすら互いの目を見続ける。

うっわ・・・・
あたしにどうしろってのよ?

とりあえず身の置き場がないというか居たたまれなくなってきて、とうとう戦線離脱しちゃったんだけどさー。

そんでもって、もうひとつの日課としての自己鍛錬を修行場でしてたんだけどやっぱ集中が欠けるのよねぇ。
あーーーもうっ。
消化不良っ。
やっぱシノってナルトのこと狙ってんのかしら?
ナルトは天然っぽいけどーー。
さっきの光景がクルクル頭の中を回っている。


まぁどんなに頑張っても男同士なんだから親友が限界よね。
そんなことを考えてシノに勝った気分でいる自分がむしょうに腹が立つ。

「あーーもうっ一体なんなのよーーー」

むかむかする。
何かに焦ってるような気もするし、胸の辺りをかきむしりたくなるくらいムガーーって気分。

「やーーーーなーーかーんーーーじぃぃぃぃぃぃぃぃ」

気分転換に空に向かって叫んだら、ちょっとだけすっきりした。

シノ編のが先に出来てました。
そちらを見ながらイノ編を今完成っ。
うーん確かに傍からみたらただのバカップルだな