41.眠い



昨日の夜から布団に丸まったまま起きる気配の見えない相棒。
なんとなく朝早くから目が覚めてしまったシカマル。
久々ののんびり予定だったのでシカマルはベッドヘッドに背を預け最近読む暇
がなくて溜まっていた書物に目を通していた。
となりには大切な相棒。
手元には大好きな本。
それを読みきっても有り余る時間。

うーんすっげー幸せ。
しばし書物の世界に吹き飛んでいたシカマル。
・・とそんな穏やかな時間をぶち破るかのごとくナルトが勢いよく跳ね起きた。

何事だ!?

とりえず息を潜めて見守っていると突然に着替え始めるではないか。
しかも、ふぁぁと大きな欠伸をしながらウエストポーチにどんどん忍具を詰め込ん
でいく。

そしてそのままフラリと戸へ向かっていった。
呆然とそれを見守っていたシカマルは恐る恐る尋ねてみた。


「お前・・どこ行くんだ?」
「んー任務ぅ」
「今からか?」
「んーそー」
「ちなみに聞くぞ。それは昼と夜どっちの任務なんだ?」
「んー夜ー。」
「一言言っておくが、現在の時刻は午後1時だ。」
「うん・・・・一時・・・午後・・・って・・・え?真昼間?俺もしかして寝ぼけてた?」
「だろうよ。いきなりムクッと起きだしたかと思えば準備おっ始めるから何事かと
思ったぜ。」

「あちゃーずっと寝てたからなんか時差ぼけ?」
「ばぁか。ただの寝ぼけだ。今日は昼も夜も任務無し。ずーっとゴロゴロしてるっ
て言ってただろ」
「あー言ってた言ってた。なんか寝すぎて眠い。こんなんじゃ俺ぜってーダメに
なる。寝まくり計画終了!!ちょっと修行しにいこーっ」
「これが終わったらな」
「ダメー。シカマルがそれ読み終わる頃には俺ってば熟睡してそー。」

なんだか情けない脅しだ。
ナルトはプクゥと頬を膨らませるとシカマルの服をちょっとだけ引っ張る。

「外いこーーーそーーとーーー」
「・・・お前なぁ。ああもう仕方ねぇなー」
ったくよーなんでこんなに可愛いんだこいつはっ。
シカマルは勢いよく本を地面に叩きつけると重いおもーーい腰を持ち上げた。
「やった♪腹減ったから修行の前に一楽なっ」
「はいはい。あーったく・・・」

俺はなんでお前にこんなに甘いんだろうな。
小さなぼやきを心の中に。
すっかり眠気の去った相棒を腕にぶら下げて一楽経由で死の森へレッツゴーの
二人でした。

うわ、暗部のくせに甘々じゃん二人とも(笑)

WEB拍手用「100のお題」より