43.フレーム
「うっわ・・・」
「あらー。こりゃもう駄目だね」
「・・・・やべー」
工藤宅にていつものごとく二人でダラダラしていたときの出来事である。
いつもと違ってメガネを外してよい今は、適当にソファにポイッと放り投げていた。
「あーあー」
「かんっぺきにパッキリいっちゃったね」
二人は残骸を見下ろした。
読み終えた本を置いて新たな本をとろうと身を乗り出した瞬間パキッと音がなったのだ。
気がつけば自分のからだの下にあったメガネ。
「ガラスより先にフレームが割れるってどーゆーことだ?」
「うーん。踏んだ方向にもよるんじゃない?」
ガラスはポロリとフレームから抜け落ち。
フレームはパッキリ割れていた。
器用すぎる。
「どうする?」
「・・・・無いと困るよな?」
「コナンちゃんがね」
「・・・・・・とりあえず博士ん家にスペアが無いか聞いてくる」
「そーしましょ」
賛成とばかりにコナンを肩に担いで工藤家を後にした快斗
「まてっ何も抱えなくてもっっ」
「だってほらーコナンちゃんメガネないから見えないじゃない♪」
「見えるっっちょーー視力はいいんだーー」
「あはー。なんのことー?快斗くん的設定ではコナンちゃんは目が悪くて眼鏡が無いとまっすぐ歩くことだって出来ないんだもーーん」
「勝手に設定すんなーーーーーーー!!」
しーっらないっ
暴れるコナンもなんのその大笑いしながら隣家のドアフォンを鳴らす。
出てきた住人の開口一番の一言は
「煩いから帰りなさい」
でんっと玄関に立ちはだかり、入場拒否のお言葉だった。
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