悪夢到来!!! 悪夢到来4
『うっきーーー信じられませんわっ全くもって信じられませんわぁぁぁぁぁぁ』
アリスの雄叫びが一室を占領した。
傍にいたマリアも、メアリも、同じ気持ちなのかそれを迷惑がる様子も見せず、ただ頷く。
『どうして二人がここにいないんですのぉぉぉぉぉ』
言いたいのはそれらしい。
コナンと快斗がここを出て3日。
快斗はコナンの両親がこちらにいるので挨拶をしてくると口にした。
とりあえずその間もナイトメアについて調べるからと約束し、この家を後にしたのだがそれは丁度その場にいなかったこの三人にはあずかり知らぬこと。
女性のすさまじいパワーに恐れをなしたのか、快斗もコナンも三人が居ないときを見計らって男性陣に言付けを頼んだのだ。
頼まれた男共も嫌そうな顔だったが、快斗達の気持ちも分かったのだろうとりあえず受けてくれた。
『まったく男共ときたら何で二人を引き留めなかったのかしらっっ』
『せめて連絡先くらい聞いて置いて欲しかったわね』
タダでさえ二人がこちらにいれるのは冬休みという短い期間だけだというのにっっっ。楽しい某脳観察が出来ないと知った時のこの三人の落ち込みようはそれはもうすさまじいものだった。
『ああ、お願いしたらまた来て下さるかしら。夏休みとか・確か日本って夏休みは長いんでしたわよねメアリお姉さま?』
『長いといってもたったの一月ちょいよ。それよりボール達はどこへ雲隠れしたのか知らないアリス?』
『知りませんわ。情報収集とか言って私達から逃げ回ってるんですわ』
美人が怒ると怖いというがまさしくそれで、三人三様の怒り方で、しかもネチネチと延々やられ、ボールもピエロもカバでさえ居心地悪く逃げ出した。
『マリア。手紙みたいだよ』
そこへ話題の主カバがひょっこり帰ってきた。
相変わらずのヌボーっとした表情にまるで「そろそろ怒りは解けたかな?」と言った雰囲気を感じ取り三人はムッとした表情を見せた。
『カバちゃんどこ行ってたのよー。誰から?』
『ちょっとそこまで。シンイチからだよ』
本当はこの部屋に入りたくなかったのだが、丁度外で手紙を郵便局の人から受け取ってしまい、さらには手紙の主を見てしまった為内容が気になって気になって恐々とこの部屋へと侵入を遂げたカバ。
その気になった手紙を開けようとしたその瞬間三人がすさまじい勢いでそれを奪い取り破かんばかりに封筒から手紙を引きずり出した。
『なんて書いてありますのメアリお姉さま』
『ちょっと待って・・・・・・あら・姉さんの力が借りたいそうよ』
『私?』
『ええ。コナン君が倒れたって』
『『えええええええええーーーー』』
確かに病弱そうな顔はしていたが、それでもそう簡単に倒れるようには見えなかった。
『何故ですのっっコナン君病気?あっだからマリアお姉さまを呼んでるんですわね。』
『私が看護婦だってシンイチに言った記憶ないんだけど』
『シンイチは探偵よ。動作や仕草そう言う物で分かってしまうものじゃないのかしら?』
確かにあり得る話だ。
事実、コナンが気づき快斗に以前教えたのだから間違っていない。
『それより場所が問題じゃないかしら。何で彼らがマーシェリー家にいるの?』
『は?』
メアリの不思議そうな問いに、未だ手紙を読んでいないマリアもアリスもカバも素っ頓狂な声をあげた。
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