72時間の奇跡〜幽霊の事情〜
       其の7

ねぇ結構さ嬉しいんだよ。出会えたこと。
死んじゃったら終わりだけどね
ねぇこの奇跡は俺たちが出会うために用意されたのかな?
もし、もしもだよ。
新一の言うとおり幽霊になっちゃったら、たぶん

三日前の新一に会いに行く
そしたらまた出会えるよね?
そう考えると凄くない?
自分で運命を作ったみたいでさ

でも、

できれば三日よりも長く一緒にいたいな





本日は買い物に出ています。
なぜならこの間買いそびれた本を新一が買いたいと言いだし、じゃあ俺もついてくーって感じでついてきた。危機感が足りないっと怒られたけどさーせっかくだし一緒に行動したいじゃない?
そんでそのまま新一にくっついて歩いてたら
「なんだ今日もうち来んのか?」
とか言われた。
このまま家に帰ると思ったのかなぁ。
親にちゃんと別れの挨拶はすんだのか?なんて言われてもも死ぬ気はサラサラないからそんなことしているはずがない。それにもし何か起きたとしても、きっと母さんは覚悟していると思うから。強いひとだから大丈夫。
それにさ、新一が守ってくれるんじゃんねー

「ん〜まぁ暇だしぃ新一の家ってなんか居心地いいんだよね〜」
新一がいるからかなぁ
「居着くなよ」
「さぁ?」
そっけないけど拒まない相方が嬉しい
「じゃぁ今夜はスパゲティーな。」
「はいはい。宿主には逆らえませんとも。んで、ミート?カルボ?ペペロンチーノ?」
どうせ料理は俺担当。
片づけも俺
掃除も俺
あれーなんか家事全部押しつけられてる?
もしや俺って便利に使われているんじゃっっっ
と思いつつも喜々としてやってる自分がいるからあながち押しつけられているとは言い難い。

「んー今日はカルボナーラの気分。なんかクリームが食いたい」
「かしこまりました。当店では本日ほうれん草のカルボナーラとベーコンのカルボナーラを用意してございますがどちらがよろしいでしょう?」
「・・・・・両方いれてくれ」
「贅沢だなぁ」
「なんだよ両方一緒のが美味いじゃねーか」
「まあね。どっちにしても家にないから買い出しにいかなきゃいけないけどさ」
「無いのか?」
「ありません。ホワイトソースも無いし。確かスパゲティーはあったなー」
ってかここまで他人の台所事情に詳しいのもどうかと思う。

「そうだ食後に昨日作ってくれたあのプリン食いたい」
「ああ、はいはい。卵もないから買って帰ろうねー」
「じゃこっちな。」
「コンビニじゃなくてスーパーにしますーーーー」
「めんどくせー」
「コンビニは高いのっまったくこれだからお坊ちゃまは・・」
やれやれと首を振るとムッとされる

「たかだか10円や20円の差でがたがた文句いうなよっしかも俺の金だっ文句言うなっっ」
「あーやだやだ。両親のかせいだ金を湯水のごとく使う高校生なんてねー」
「むっっっ」
「どうぞ反論は?」
「・・・・あるけどむかつくから言いたくないっ」
「はいはい。じゃースーパーに行こうねー。」
「・・・・」
ムスっとした表情のまま快斗についてくる新一を見てほくそ笑む。
こんなやりとりが楽しくて仕方ないのだ。
「あっ今日は確かトイレットペーパーの安売りのチラシが入っていたはずっっそれも買わねばっっっ」
意気揚々と駆け出す快斗に新一は呆れた瞳を向けた。

こんな所帯臭い高校生男子もどうかと思う。


「はー買った買った〜」
「重い・・」
「文句言わないのっ」
「重い・・」
「もーまったくっ。ほらっ一つ持ってあげるから」
「やった♪」
わがまま王子をついあまやかしてしまうのはこの時の笑顔があまりに可愛いからだろうか?
新一から一番重い(故意に渡したと思われる)荷物を受け取りそんな自分に苦笑をもらした。

「もー明日だな」
「ん?」
「予定日」
「ああ、はいはい。ようするに明日を乗り切れば自由の身でしょ?」
俺も新一も
つながりが無くなるようでちょっと寂しいけれど、でもそれで『はい、サヨナラ〜』
なんて言う気はさらさらないし〜
とうぜん新たに友人関係を築くに決まってるじゃない?

せっかくこんなに顔が似てるんだし、一緒に居て居心地いいんだし、笑顔見て楽しくなるし、怒った顔見ても可愛いと思うし、惚れ込んでるねぇ俺っ
どういう意味で惚れ込んでいるのか深くは考えず快斗はこぶしを握る。
大丈夫きっと餌付けでつれるはずっっ←今のうちに餌付けしとくつもりらしい
明るい未来のために
明日っ明日をのりきるぞ。おーーー!!








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ホントに餌付けられてるかも新一