「野菜もちゃんと食べようね〜〜」

最近よくやってくる男は何故かいつも食べ物を持ってくる

まぁ口うるさいが便利と言えば便利といえなくもない

だがこう毎日毎日だと
「あんた暇なの?」
と聞きたくなってくるのが人情というものではないだろうか?

「そうなの暇なのよ〜〜ナルトぉ遊んで〜」
とか返されそうだから
聞かないけどさ




クッキング1〜はたけカカシがやってきた〜



「昨日カカシセンセーが持ってきてくれた野菜がまだたっくさん残ってるってば」
手振り身振りで大げさに沢山を表現する。

「んんん?おかしいな〜センセーはちゃんと一日分持ってきたぞ〜?」

またラーメンばっか食べてたね〜
その目がそんな事を語っている

「違うってばっこんなに一人で食べきれる訳がないってばよっ」

いつも持ってくる量は「一籠分」
それを一人前というのだからあんたの腹はブラックホールかっと突っ込みたい

「昨日も一昨日もその前も持ってきてくれるのはすっごくありがたいってばよ。でも食べきれない分腐らすのもったいないからそんなにいらないってば」

「ごもっともで」

言われて初めてカカシは気付いたようだ

「そっか〜多すぎたかぁ」

腕に抱えたままの野菜入りの籠を見下ろしため息をつく
あれ?落ち込んでる?
まあ親切でやってたんだし、文句言うのは失礼かもしれないけど
だがしかし
どうしても食べきれずに腐りきった野菜の屍達を思うといい加減耐えきれなくなってきたのだ


そんな事を愁傷に考えている間にカカシの頭では何やらピコピコと計算がされていたらしい。
「あ、そっか」

カカシは唐突に顔をあげ明るい顔を見せた
それに嫌な予感を覚える


「センセーも今日から一緒にここで食べて帰ればいいんじゃん?」

「・・・・・」

笑顔を保つのにこんなに苦労したのって初めてかも

「ねっ。そしたら野菜も腐らないし、一石二鳥♪」

ホントにそう思っているのが伺えるだけに・・・・・・むらむらとこみ上げてくるものがある。


「それってオレが毎日毎日まーーーーーーーいにちカカシ先生の分まで作れって事だってば?」
「そ♪」
「毎日毎日まーーーーーにちカカシ先生の顔見てご飯食べろってそー先生は・・・・」
「うん。そう言ってるのよ〜」

なんてナイスアイデアでしょと自画自賛して頷くカカシ
それは少々期待していた冗談とかそう言うものではなくて
本気で毎日毎日人をおさんどん係にする気が満々で―――――


ナルト君爆発数秒前
心の中でカウントをする



「あれ?どうしたの?ナーールトっ?」



「おーーい聞こえてるぅ?」



「あっもしかして嬉しすぎて声でないとか〜?」





「冗談じゃないってばよーーーーーーーーー!!!」


そのまま上忍で更には自分の担任であるカカシを思いきり窓からけり出すとしっかり鍵をかけカーテンを閉めて

「もう知らないってばっっ」

ふて寝してやった



「あれ?あれれ?」
窓の下で尻持ちをついたカカシは籠を未だ抱えたまま大きく首を傾げた
「なんか怒らせること言ったっけ〜〜〜?」

せめてオレが作ってやるよぐらい言ってやれば喜んで餌付いてくれたものを
所詮子供の扱いなんて彼は知らないのである



畑カカシ
上忍
人は彼を「写輪眼のカカシ」と呼ぶ
上忍中の上忍で
3代目火影と対等に戦えるのは木の葉の里でも3仙以外では彼くらいだろうと言われるほどの実力者



だがしかし
里や外でどんなに恐れられようとも




愛しい人の前では結局誰でも


ただの人







続く→

ナルト小説第2弾!!!
何故に第2弾かと言うと、第1弾は
ガアラ→ナルトという異色のカップリングだったのでアップを後に回しました(笑)
相変わらず変な女です我ながら

By縁真